カスタムオーダー最大手BIORACERの「人・モノ・コトが紡ぐサイクリングの物語」

富士ヒル

富士ヒル試走会レポート 夢追い人たち(前編)

富士ヒル試走会レポート 夢追い人たち(前編)

富士山北麓の富士スバルラインを使って開催される日本有数のヒルクライム大会、Mt.富士ヒルクライムに参戦するドリームチームは、2024シーズンで4期目を迎えた。ビオレーサー・ジャパンによるアマチュアチームサポートプロジェクトである。6月2日に行われる本戦に先駆けて、4月29日には試走会が開催され、ドリームチームの面々も参加。その様子をレポートするとともに、ドリームチームの存在意義について紐解く。

※後編はこちら

ドリームチームとは?

ビオレーサー・ジャパンが4年前から行っている取り組みがある。

「ドリームチーム」と銘打ったサポート活動だ。

しかしいわゆる普通の自転車チームではない。「夢や目標を持ち、それに挑戦し、サイクリングの素晴らしさを広めること」を条件に、ビオレーサー・ジャパンが一般サイクリストから広くメンバーを募集し、厳正な選考を経て毎年所定の人数を選出、全員で日本屈指のヒルクライム大会、Mt.富士ヒルクライムに出場する。

要するに富士ヒルのために結成されたアマチュアチームだが、メンバーは自転車歴も、脚力も、年齢も、性別も、ばらばらだ(選考理由の中に「脚力」「目標タイム」は入っていない)。他のチームや他の選手に勝つことではなく、「チームのメンバーと共に成長し、自らの夢や記録に挑戦する」ことが目標なのだから、当然といえば当然だ。

ドリームチームとは、夢追い人たちのためのチーム、という意味でもある。

なぜウエアメーカーが?

なぜウエアメーカーであるビオレーサーがこのような活動をしているのか。

もちろん、商品を販売することがメーカーの仕事であるから、活動を通してウエアをアピールすることも目的の一つだが、その本質は「メンバーの挑戦を通して、サイクリングの魅力を広め、生涯スポーツとして普及させること」。

2021年の一期生は5名でスタート。昨年から人数を増やし、十数人の大所帯となっている。なお、基本的に毎年メンバーは入れ替わる(今年はオフィシャルパートナーとして2名が昨年チームから継続)。

メンバーに選出されれば、ドリームチームのオリジナルデザインが施されたビオレーサーのハイエンドウエア(フルブリーズエアロスーツ)が提供され、富士ヒルへの出走も確約される。“エントリー峠”などのストレスをなくし、妥協のないウエアを着用することで、目標達成へ集中してもらうためだ。

もちろん、「ウエアが欲しいから」「出場権を簡単にゲットしたいから」という俗な目的では選考されない。富士ヒルにまつわる夢があり、それを実現したいという強い想いがあることがメンバーになれる条件だ。

これが2024年、第四期生のメンバー。

富士ヒル試走会レポート

2024年4月29日。本戦の約一カ月前、今年もファンライド主催の富士ヒル試走会(FUNRiDEトレーニングキャンプ2024 in Mt.富士ヒルクライム 試走会)が行われ、ドリームチームも参加。仕事や体調の都合で参加できなかったメンバー2名を除いた15名が集合した。メンバーが顔を合わせるのはこのときが初だが、このうち何名かは前日にバーベキューをして親交を深めたそう。

※今年のメンバーはこちら(メンバー紹介vol.1メンバー紹介vol.2メンバー紹介vol.3

試走の前には、2007年に当時のコースレコードとなる58分35秒というタイムをたたき出した元プロ選手の別府 匠さんによる講習会が開催され、ドリームチームのメンバーは積極的に質問するなど、意欲の高さがうかがえた。

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講習会のあとはいよいよ試走。スタート地点からゴール地点までフルコースを走る。一合目と四合目で一度ストップする必要があるため、本戦のための完全なるシミュレーションとはいかなかったが、チームのメンバーと共に本番と同じコースを走れるという意味は大きく、「目標達成にはこのペースでここをこう走る必要があって……」と、各々の研究に余念がない。

 

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スピードは様々なれど、同じウエアに身を包んで、同じクライマーとして同じ頂を目指すメンバーと触れ合うことによって、お互いにモチベーションが高まる。そんな化学反応によって、プレッシャーを燃料に変えてペダルを踏むメンバー。伴走する車中で、そんな彼らの激しい息遣いを聞いていると、本番ではどうか全員が実力を発揮させられるよう、と願わずにはいられなかった。

※後編はこちら

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