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Icon Gravel Jersey・Icon Gravel Bibshortsインプレッション/ビオレーサーの本気

Icon Gravel Jersey・Icon Gravel Bibshortsインプレッション/ビオレーサーの本気

空力性能を追求したパフォーマンスウエアという強みから、ロードレースのイメージが強いビオレーサーだが、オフロード用ウエアにも力を入れている。もちろん、世界的なムーブメントになっているグラベル用ウエアもしかり、である。

グラベル用ウエアに求められるもの

ビオレーサー初となるグラベル用ウエアが、ICONグラベルジャージ(Gradient SunsetOlive、23,800円)と、ICONグラベルビブショーツ(BlackThyme Green、21,800円)。

日本でグラベル遊びを始めると分かるが、同じドロップハンドルの乗り物でも、ロードバイクとは環境が全く違う。アメリカなどであれば、地平線まで続くフラットダートを時速40kmでかっ飛ぶというロードレースさながらのシーンもあるようだが、高温多湿で国土の7割が山岳地帯の日本ではなかなかそうはいかない。

平坦なサイクリングロード沿いのダートでも、夏になると草が生い茂り、破漕ぎも多くなる。グラベルバイクに乗っているからといって必ずオフロードを走らなければならないというわけではないが、日本に生息するグラベルグラインダーたちの主戦場は林道、トレイルのような山の中の楽しくハードな道となる。

そんな道には草木が生い茂る。肩を木の幹がかすめる。棘ある植物もある。倒木や崩落で担ぎも多い。タイヤが滑っておっとっと……というシーンも少なくない(それが楽しい)。そんな場所を薄く繊細なウエアで走ると、結構早く傷んでしまう。

また、グラベルを濃く楽しめる場所となると、おのずと山の中になり、人里からは離れる。だから補給食やパンク修理キットなど携行物も多くなる。

日本のグラベル環境に最適なICONグラベルシリーズ

ICONグラベルシリーズは、ベルギーの製品ながら、なぜかそんな日本のグラベルシーンに最適化されている。

まずジャージは、定番モデルであるICONジャージをベースにしているが、生地が完全にグラベル専用となった。耐摩耗性や耐切り裂き性の高いものとなり、鋭い木の枝に引っかけても、ちょっとした落車をしても、破れにくい作りである。もちろん、ロードレース用ウエアほどの伸縮性や通気性はないが、使い分けられる選択肢が広がったのはグラベルライダーとしては喜ばしいことである。高価で繊細なウエアを気にしすぎで悪路に突っ込めないなんて、本末転倒もいいところだ。

背中の3ポケットは真ん中が二重になっており、両サイドにはメッシュのポケットが追加されている。

ビブショーツは体にピタリとフィットしつつペダリングというダイナミックな動きに追従する必要があるため、通常のICONビブショーツと同じ伸縮性に優れた生地を使っているが、両サイドと背面にメッシュポケットが追加されており、グラベルユースに最適化されている。

補給食、スマホ、カードなどを素早く取り出せる便利なサイドポケットが追加される。

ICONグラベルシリーズプチインプレッション

ICONグラベルジャージで注意すべきは、サイズ感だ。特殊な生地を採用しているため、伸縮性が通常の製品とはやや異なるため、小さめのサイズを選んだ方がいいかもしれない。

しかし、最適サイズを選べば伸縮性の低下というデメリットはほとんど感じない。おそらくカッティングがいいからだろう。それに、伸縮性が低くなったといっても、伸びないわけではなく、生地にコシがあるという程度のもの。強い前傾姿勢をとっても肩周りに突っ張り感はなく、上半身を大きく使うグラベルライドで邪魔はしない。摩耗やカットに強い生地を使いながら、よくここまでのフィット感に仕上げたと思う。

通気性は悪くはないが、メッシュ生地を使ったジャージに比べると劣る。森の中を走ることが多い日本では問題になりにくいと思うが、灼熱の炎天下の下を長時間走るのであれば、耐摩耗性は犠牲にしてメッシュ生地のウエアを選んだ方がいいかもしれない。

ICONグラベルビブショーツの基本性能は、レベルの高いICONビブショーツとほぼ変わらない。振動吸収性に優れるVaporパッドは、凹凸が激しくなるグラベルライドで体へのダメージを軽くしてくれる。補給食やパンク修理キットなど、どうしても携行品が多くなるグラベルライドでは、このサイドポケットが意外なほど便利。特に補給食のゴミを入れるのに重宝する(ベタベタになりやすいから背中のポケットには入れたくない)。ただ、このサイドポケットはメッシュ生地なので、硬いものを入れると角が当たって破れる可能性があるので注意を。

自転車は環境に大きく左右される遊びである。だからバイクもタイヤもシューズもロードレース用・グラベル用・MTB用と明確に分けられている。それはなにもメーカーがモノを売るための策略なんかではない。正しく楽しむためにはそれが最適だからそうなっているのだ。

ウエアだってそうあるべきだ。ビオレーサーは、グラベルにも本気である。

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